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バブル期にマツダの最上級モデルとして登場した、初代マツダ センティアは今でも色褪せないスタイリングを持つ絶滅危惧車だ!
2020/01/15
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マツダの最上級モデル「ルーチェ」の後継
80年代後半のバブル期、日本は浮かれていた。多くの人が“ジャパン・アズ・ナンバー1”を信じ、株価も土地も右肩上がり。お給料もどんどん上がるし、ボーナスも潤沢に支給された時代。
高級嗜好品は飛ぶように売れ、当然、高級車もたんまり売れた。そして、国産メーカーからは高級車が相次いで投入されたり、すでにラインナップしていた上級モデルの高級化が図られたりした。
センティアはマツダがラインナップしていた最上級モデル「ルーチェ」の後継車として1991年5月に投入された。それまでのルーチェとはイメージを一新したのは、バブル期ならではの差別化の追求のためのように感じる。


今見てもエレガントなスタイリング
車名のセンティア(SENTIA)は、フランス語のsentir(感じる)とラテン語のia(場所)から作られたもので、“感じる場所”を意味していたそうだ。もっとも輸出モデルはルーチェ同様、「929」だった。
「パーソナルユースに徹した、3ナンバー専用のプレステージセダン」というコンセプトのもとに開発されたセンティアは、平べったく長いセダンに仕上がった。全長4925㎜×全幅1795㎜×全高1380㎜でホイールベースは2850㎜確保しているが、後席は決して広くないしデザイン重視のためか頭上のスペースは狭い。
ルーチェが直線を基調としたボクシーなプロポーションだったのに対し、センティアは低いボディに豊かな曲面構成と美しいプロポーションを誇る、やや低く伸びやかでエモーショナルなスタイリングをまとうこととなった。
今見ても、エレガントだと思うのは筆者だけではあるまい。
こんなことができたのも、バブル期ならではのカッコ重視なイケイケな時代だったからだろう。
操縦性と高速走行時の安定感を向上させる車速感応型4WSシステム、ガラスサンルーフに太陽電池を組み込み停車中に車内を換気するファンを駆動させる「ソーラーサンルーフ」など、当時のマツダがもつ技術はてんこ盛り。個人的にはステアリングと連動して照射角が変わるフォグランプに驚いたものだった。
ルーチェといえば、ロータリーエンジンが搭載されていたことがアイデンティティだったが、残念ながらセンティアには“フツー”のV6エンジンをラインナップ。おそらく、ロータリーエンジンは高級車に似合わない、という当時の考えからだろう……。
結果として搭載されたのは、最高出力160psの2.5Lと最高出力200psの3Lエンジンだった。トランスミッションは4速ATのみの設定だった。
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掲載台数は残りわずか
初代センティアが生産終了したのは1995年なので、もう25年も前の話だ。カーセンサーnetを見てみると、奇跡のような走行距離1万㎞未満の車両が2台(いずれも1992年式で2.5Lと3Lモデル)、そして走行距離が3万8000㎞(これでも少ないのだが……)の3Lモデル1台が掲載されている(2020年1月8日原稿執筆時点)。
いずれも100万円台前半という値付けで、グレードやエンジンによる差というよりも、走行距離で値付けされている雰囲気が漂っている。いずれも年式を考えれば走行距離が少ないからか、以前チェックした中古車相場とはまったく異なる……。
車は古くなれば安くなるが、ある一定の古さを超えて走行距離が少ないと価値が見いだされる、という中古車の方程式にまんまのっとっているのがセンティアだ。
それにしても、センティアのエレガントなデザインは色あせていない。バブル期に流行った音楽を聴きながらドライブすれば、気分は揚々に上がるのではないだろうか?
ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい!


▼検索条件
マツダ センティア (1991年5月~1995年9月生産モデル)×全国
自動車ライター
古賀貴司(自動車王国)
自動車ニュースサイト「自動車王国」を主宰するも、ほとんど更新せずツイッターにいそしんでいる。大学卒業後、都銀に就職するが、車好きが講じて編集プロダクションへ転職。カーセンサー編集部員として約10年を過ごし、現在はフリーランスのライター/翻訳家として活動している。
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