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主力車種エリーゼらがついに生産終了!?電動化へと歩み始めたライトウェイトの名門ロータス【INDUSTRY EDGE】
2021/09/06

感性を震わす多くのスーパーカーを作る会社も、もちろん山あり谷ありのドラマチックな道を歩んできた。買収、経営者交代、資金不足、リコール問題。そして、現在も絶え間なく状況は変わり続けている。まさに、波乱万丈なスーパーカーメーカーを自動車ライター古賀貴司氏が分析。
今回は、数十年にわたってライトウェイトスポーツカーの名門であり続け、突如EVハイパーカーを発表し自動車業界を震撼させた「ロータス」について解説する。
EV第1号は、明らかにブッ飛んだ性能のハイパーカー
先日、ロータスのラインナップ大幅見直しが発表されエリーゼ、エキシージ、エヴォーラが2021年で生産終了することが明らかになった。そして、7月にロータスとして最後の内燃式エンジンを搭載した、エミーラが発表された。また、アルピーヌ(ルノー・グループ)とのEVにおける技術提携も発表されたばかりで、これからのロータスには何かと期待が集まっている。
そして、今年半ばから「エヴァイヤ」という130台限定のEVスーパーカーの生産が始まる。ウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングと共同開発した70kWhのバッテリーパックにインテグラル・パワートレイン製のモーターを四輪に配した、合計最高出力2000ps/最大トルクは1700N・mという“化け物”だ。ちなみに0-100km/h加速は3秒以下、という控えめな発表がなされているが、仕上がりはもっと速いのではないだろうか?


もとい。
そんなロータスでの直近のロングセラーといえば、エリーゼだろう。かつてロータスの大株主であったイタリア人ビジネスマン、ロマーノ・アルティオーリ(一時期はブガッティの大株主でもあった)の孫娘の名前「エリーザ」から、英語風の響きにアレンジして命名されたモデルだ。
アルミ合金製バスタブフレームと軽量なFRP製のボディパネルで構成されていて、とにかく軽量であることに重きが置かれたスポーツカー作りにファンは多い。1995年にフランクフルトモーターショーでデビューし、翌年から販売を開始。
そんなエリーゼは、現在シリーズIII(フェイズIIIとも呼ばれる)に進化しながら、現在も販売は続けられているが間もなく生産を終える。もう買えなくなるという残念なニュースの傍ら、マット・ウィンドル社長がオートモーティブ・ニュース・ヨーロッパでのインタビューで発言した内容が世界中を駆け巡った。

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ロータス エキシージ × 全国▼検索条件
ロータス エリーゼ × 全国▼検索条件
ロータス エヴォーラ × 全国
なんでも、ロータスとしてはエリーゼの生産に必要なツールを一式売却する用意がある、というのだ。オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパは真っ先にケーターハムが候補であるか聞いていたが、つい先日、日本のVTホールディングス(奇遇にも日本におけるロータスの正規輸入代理店も、同社傘下)が買収したばかりで、それどころではないだろう、とも答えていた。
そもそも、1973年にロータス7のツール一式を購入して現在も同車を生産しているケーターハムだけあって、世間の期待は高かったようだ。その他、一度はロータス社の株式を保有したこともあり、現在もエンジンの供給を行うトヨタによって生産継続を希望する声も聞かれはするが、実現可能性は低いと思われる。
世界的なトレンドとなりつつあるEVシフトの影響をどのくらい受けるのかは未知数だが、エリーゼのサーキットマシンとしての需要は高止まりするだろう。そして、パワートレインをEV化する可能性だってあるだろう。
最近はクラウドファンディングでお金を集められる時代。ロータスが生産を止めたとしても、エリーゼが存続するチャンスは残っている、と思いたい。


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