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雑誌「ベストカー」編集長の“心のベストテン第1位”は、「衝撃的すぎて忘れられない」あのスポーツカー
2019/08/23

ベストカー編集長を虜にしたモデルとは?
価格がこなれた中古スポーツカーを狙う人たちは、実は多い。
スポーツカーは一般的な実用車に比べ流通量が少ない。その少ない物件数を多くの人たちが買い求める「早い者勝ちのバトル」が常に繰り広げられているのだ。
人気車であればあるほど、お得感がある物件であればあるほどその激しさは増す。
そこで、情報誌 カーセンサー・10月号(2019年8月20日発売号)の特集では「早く買わないと狙った物件が消えてしまう」率が高い順にランキングを作成し紹介している。ちなみに上位7位、いわゆる“神7”はこちら。
1位:ホンダ シビックタイプR(現行型)
2位:トヨタ スープラ(80型)
3位:スバル WRX(現行型)
4位:マツダ ロードスター(現行型)
5位:マツダ ロードスターRF(現行型)
6位:日産 スカイラインGT-R(R33型)
7位:日産 GT-R(現行型)
誌面ではトップ30位まで紹介しているので、興味がある方はぜひチェックしてほしい。
また、同特集内ではドリキンこと土屋圭市さんやベストカー 飯干編集長さんの他、有名な自動車雑誌、WEBメディアの編集長たちにもスポーツカーについてインタビューを実施。誌面には収まりきらなかった話も含め、Webでも紹介していく。


ベストカー 編集長
飯干俊作
自動車雑誌「ベストカー」
1978年に創刊。2019年現在、日本で発行部数が最多である自動車雑誌。今年の9月10日号で創刊1000号を迎えた。スクープ記事や新車情報、各モデルの比較企画など、車を購入する予定がない人でも楽しめる内容で、長年、自動車ファンに愛されている雑誌。(講談社/月2回刊・毎月10日、26日発売)

インタビュアー
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。

編集部が集計したこちらのランキングを見ての感想はいかがですか?

この1位のシビック タイプRは現行モデルのことですよね? これはちょっと意外だなあ……。というのも、中古車相場に詳しいわけじゃないですが、現行型の相場ってたぶんまだそんなに安くはないですよね? それが中古車のランキングで1位に入るというのは、新車誌の担当者としては驚きですね。
その他の印象としては、2位の80型トヨタ スープラは新型スープラ登場に関連してると思うのですが、とにかく「タイプRが強い!」という感じでしょうか。これ、歴代のシビック タイプRのほとんどがランク入りしてますよね。

ベストカーの誌面でも「ホンダのタイプRを特集すると売れる」みたいな傾向はあるんですか?

あるというか、ありましたね。ただし最近は一概には言えなくなってますね。鉄板ネタであるタイプRやGT-Rの特集をドーンッとやったからといって、必ずしも大売れするわけではない感じになってるんですよ。
ウチの読者さんは「スポーツカーが好き」という基本傾向があるのは間違いないと思いますが、そのなかでの嗜好は細分化してきているように見えますね。


ところで飯干編集長にとって「忘れられないスポーツカー」って何かありますか?

「心のベストテン第1位」は間違いなくホンダ NSX-Rの前期型ですね! これはもう絶対にゆるぎません!

ぶっちぎりのナンバーワンですか!

ぶっちぎりですねえ。アレが出たのが……確か1992年だったかな? その当時の僕はペーペーの編集部員だったのですが、先輩が雑誌の企画で谷田部のテストコースにNSX-Rの初期型を持ち込んだんです。
で、その帰り道の高速道路で先輩に無理やり頼み込んで運転させてもらったのですが……もうエンジンが最高すぎるほど最高でしたね!
当時できたばかりの外環道(東京外かく環状道路)で、意味もなくシフトダウンしてブレーキングして、また加速して。そしてまた意味もなくシフトダウンして……っていうのをずっと繰り返してました。今にして思えば迷惑きわまりない運転をしてるバカヤローですが(笑)、それぐらいあのエンジンは強烈で、そして気持ちよかったんですよ。

そんなにですか!

はい、「そんなに」です! ……新型スープラのエンジンも素晴らしいと思いますが、NSX-R前期型のエンジンは次元が違いましたね。迫力がありつつも上質であるというか……いやはやホント素晴らしかったんですよ。最近の中古車相場は3000万円を超えているそうですが、その値段が付くのもわからなくもないですね。


お仕事でいろいろな車に乗る機会が多い飯干編集長かと思いますが、プライベートではどんな車にお乗りなんですか?

今はゴルフ 6(先代フォルクスワーゲン ゴルフ)のGTIに乗ってるんですが、基本的にはやっぱりスポーツカーないしはスポーティカーが好きですし、これまでもその手の車を中心に乗ってきましたよね。
いちばん最初の車は、大学の先輩から3万円で買ったいわゆる「ケンメリ」、4代目の日産 スカイラインでした。これがまた激安3万円車だけあってぜんぜんブレーキが利かず、ある意味楽しい車でした(笑)。
その次が、兄の知人からタダでもらったKP61(2代目トヨタ スターレット)で、その次が実家のお下がりのマツダ ファミリア。で、会社に入ってからは編集部の先輩からFC(サバンナRX-7 アンフィニ)を買いまして、その次が自動車評論家の国沢光宏さんに売っていただいた最初期型のホンダ NSX。これは残念ながらタイプRじゃなくて普通のやつです。
中古車を買って乗っていたのはそこまでで、その後は新車でインテグラ タイプR、マツダ RX-8ときて、そして今のゴルフ 6 GTIに至る……という感じです。


なるほど。雑誌のカラーそのままというか、「スポーティな国産車」が基本的にはお好きということですね。……そもそも論になっちゃいますが、なんでスポーティな車ばかり買ってこられたんですか? 「スポーツカーに乗る意義」って何なんでしょう?

何なんでしょうねえ……? この年になって峠を走るわけじゃありませんし、サーキットに行くわけでもないし……。別に「速い車」が欲しいわけじゃないんですよ。そうではなくて「運動神経のいい車」に乗ることが、とっても気持ちいいんです。

運動神経がいい車!

はい。カーセンサーさんの特集主旨からはちょっと外れちゃうかもしれませんが、僕は必ずしも「スポーツカー推し」ではないんです。とにかく、より多くの人が「車に乗ること」「車がある生活」を楽しんでもらえたらいいなと思っているだけで。
でもその際、運動神経が今イチな車だと「移動時間」が無駄になったり苦痛になったりするじゃないですか? 車って、電車とかと違って移動中に本が読めるわけでもないですから。でもポンコツでもなんでもいいから「運動神経がいい車」であれば、移動のための時間が少なくとも「無駄な時間」にはなりませんよね。
そういった意味で、別にクーペスタイルのいわゆるスポーツカーじゃなくてぜんぜん構わないので、「いい車」に乗ってほしいとは思ってますね。

カーセンサーの読者、特にお若い世代の皆さんに、飯干編集長からオススメしたいスポーツカーあるいはスポーティカーって何かありますか?

僕が思うのは「乗りやすい車」に乗ってほしい、ということですね。

??? どういうことですか?

「運転するのがめんどくさい」って気持ちになってほしくないんですよ。先ほども言ったとおり「より多くの人に『車に乗ること』『車がある生活』を楽しんでもらいたい」というのが僕の願いですので、まずは「積極的に車で移動したい」と思える車に乗ってほしいんです。
で、まずはたくさん運転することで、車ならではの楽しさというものをわかってほしいですし、その次のステップとして「もっと自分の好みや嗜好に合った車があるはずだ」みたいなことが見えてくるはずなんです。
だから、まずは10万円の中古軽自動車でもなんでもいいから、とにかく「車体験」をどんどん重ねてほしい。そしてそのためには「この車、動かすのが億劫なんだよな……」みたいな車だけは買わない――というのが重要になると思っています。

なるほど、わかります。飯干編集長のお考えでは「ボディタイプはとりあえず不問」ということですが、それでもあえて、いわゆるスポーツカー/スポーティカーに絞ったうえでの若い世代へのオススメ車種を挙げるとしたら?

それはね、NCがいいでしょう!

NCというと、3代目のマツダ ロードスターですね?


ですね。NCなら2Lでトルクがあるから運転しやすいですし、中古車相場も手頃ですし。NA(初代マツダ ロードスター)だとさすがに年式的にちょっと古いですから「維持がめんどくさい」みたいに感じてしまう可能性もあります。
でもNCだったら、ND(現行型マツダ ロードスター)と維持の手間はほとんど変わらないですからね。
なので、お若い人はぜひ中古の3代目マツダ ロードスターを買って、なるべくそれであちこちに出かけることで「車の楽しさ」をまずは知ってほしいと、私は願っています。

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