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「美しすぎる2+2」ことアルファロメオ アルファブレラ、ついに100万円台へ
カテゴリー: クルマ
タグ: アルファ ロメオ / 女性向け / 男性向け / 単身向け / カップル向け / かっこいい / スタイリッシュ / デート / レジャー / リゾート / アルファブレラ
2016/02/05
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GM製シリンダーブロックが生んだいくつかの論点
国際政治問題から町会のゴミ問題まで、世の中には様々な「問題」があるが、一部のイタリア車愛好家の間でささやかれているものの一つに「アルファブレラ問題」がある。いや、ブレラという車に何か問題があるわけではなく、「その中古車相場がなぜか下がらない」という問題だ。
ブレラは、06年4月から10年9月まで生産されたアルファロメオの2+2クーペ。イタリアの巨匠ジウジアーロとアルファロメオが共同でデザインしたそのフォルムは「美の極致」とすらいえそうなもので、世界中のイタリア車愛好家が「素晴らしい!」「Great!」「Che bello!」などと惜しみない賛辞を送った。いや世界中の人に確認したわけではないが、たぶんそうであるはずだ。

だが、ブレラの開発が行われたのはフィアットグループとGMとの提携時代(00年~05年2月)であったため、提携終了後に発売されたブレラにも、GM車と共用のシリンダーブロック(エンジンの下半分)が採用され、アルファロメオが開発したとされる新開発の「プレミアム・シャーシ」にもGMの影響が見て取れた(アルファらしからぬ重めのシャーシなのだ)。
つまりブレラは、巨匠ジウジアーロの筆によるウルトラ素晴らしい造形を持ちながら、アルファロメオの車としてはやや物足りないと言わざるを得ないエンジンとシャーシを備えた、ちょっと微妙なモデルだったのだ。「決して悪いわけじゃないんだけど(むしろカタチはすげえ好きなんだけど)、これに総額500万円とか600万円出すのは……」と、どうしても思ってしまうのである。

強固だった「200万円の壁」をおおむね突破
そんなブレラゆえ、残念ではあるがデビューから約4年半という短いモデルライフであっという間に生産終了となってしまった。しかしそのとき、多くのイタリア車愛好家は思ったはずだ。「新車の440万円とか580万円とかはさておき、これが中古になって安くなったら……例えば100万円台後半とかになったら、ぜひ1台欲しいものだ」と。少なくとも筆者はそう強く思った。
しかしブレラの中古車は、なぜかなかなか安くはならなかった。
例えば新車時483万円の2.2 JTS セレスピード スカイウインドーが350万円になり、300万円になり、そして200万円台前半になったりもした。そこで多くの愛好家=中古車ハンターは「……次は100万円台だな」と確信した。
が、そこからが長かったのだ。
好きな人は好きだが、決してバカ売れするタイプのポピュラーな車ではない。それゆえ相場はあっという間に100万円台後半ぐらいにはなると思われたのだが、日銀介入のような買い支えがあったかどうかは不明なれど、とにかく結論としてブレラは200万円台以上の平均価格を維持し続けた。
しかしそれも過去の話である。ついにレンジ相場は割れ、「ブレラ100万円時代」が到来したのだ。

登場から10年が経過した今もその「容姿」は衰えず
とはいえ実はブレラの平均価格は2016年1月25日現在で約213万円であり、「200万円の壁」が完全に崩れたわけではない。だがそれは一部の高額物件が平均値を押し上げた結果の数字であり、実際の市場には「159万円の07年式JTS 6MT禁煙車!」「176万円の07年式スカイウインドーJTS Q4!」みたいな物件が頻出している。ちなみに1月25日時点でブレラの全国流通量は26台で、そのうち13台が本体価格199.9万円以下だ。
それら100万円台ブレラの中には走行距離がかなりぶっ飛んでいる個体もなくはないが、何も全部が「過走行になったから安くなった」というわけでもない。年式から考えて妥当な範囲の走行距離である個体も続々と100万円台に突入してきているのが、2016年初頭のブレラ相場なのだ。

さて、待望の時は来た。歳月を経てそれなりの老化というか貫禄みたいなものも見え始めたことを否定してしまっては嘘になるが、それでもブレラのフォルムは依然として美しい。美しすぎる。もしも世界中の2+2クーペで「美人コンテスト」みたいなものを開催するとしたら、数ある現役モデルを抑えて必ずや上位進出を果たすだろう。
そんなブレラがついに100万円台。……イタリア車愛好家の皆さん、時は来たのですよ!
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photo/フィアット・クライスラー・オートモービルズ
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