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エクストレイルにbB……。技術はスゴイけど見た目はシンプルがイケてた『平成12年』【平成メモリアル】
カテゴリー: トレンド
タグ: トヨタ / 日産 / スバル / スポーツセダン / SUV / 2BOX / エモい / インプレッサ / インプレッサSTI / エクストレイル / bB / 平成メモリアル / 田端邦彦
2019/02/25

インターネットが急速に普及
平成12年といえば、西暦2000年。
やったー、ついにミレニアム……ってな感動もなきまま、迎えたような記憶があります。
コンピューターが正常に動かなくなるのではないかというY2K問題も大したことなかったし、ハルマゲドンもやってこなかった。
もちろん何事もなくて良かったんだけどね。
今から19年前の出来事というと、オジサンにとっては最近すぎて知らなかったヨ、という世界。
先日も息子と「ナムコ・ワンダーエッグ(ゲームメーカー・ナムコが運営していたテーマパーク)行きたいっ」と思って調べたら、2000年に閉園してました。
「IT革命」って言葉が流行ったのも、この年だけれども、私の周りではまだ革命起きてないもんね。
車は1998年式だし、腕時計も自動巻き、おサイフケータイ使い始めたのも最近だし。
便利ね、アレ。
まあ、記念すべき千年に一度の節目を自分の人生内で通過できたってのは、貴重な体験ではあります。
次の節目は間違いなく生きてないもの。
ミレニアムの大騒動も

さて、そんな平成12年当時、自動車業界はなかなかドラマチックでした。
三菱の大量リコール隠しが発覚し、周辺業界はてんやわんや。
もうあれから19年もたってるなんて(シミジミ)。
そんなショックな出来事だけでなく、技術的な進歩、ニーズの変化も確実に起こってました。
中でも「エクストロイドCVT」を搭載した10代目 セドリック/グロリア(発売は1999年11月)に乗ったときは、そりゃもう感動。
「後輪駆動でCVTを実現できるなんてスゴイ! 次世代セダンの主流になるかも」と感じたものですが、結果的には全く流行らず。
そうしたメカに萌える時代は終わりを告げ、使い勝手やデザインが重視される時代になった……ということでしょう。
SUV界でもちょっとした異変が。
日産 エクストレイルやトヨタ RAV4、マツダ トリビュートなどのコンパクトSUVブームに火がついたのです。
RVブームはずっと前に起きてたけど、実は四駆でコンパクトが主流になったのは、この頃から。
四駆=トラックからの派性という伝統的な図式が崩れて、乗用車的な作りになっていきました。
四角いことはカッコいい!?

さて、それでは恒例のトップ3発表。
第3位はトヨタ bB(初代)。
中身についてはファンカーゴがベースなので特に語るべきことの少ない車ですが、デザインが秀逸でした。
当時、モデルチェンジのたびに丸味を帯びていく車が多かった中で、bBはあえて異様なほどシンプルで直線基調のボディラインを採用。
これが若者を中心にウケた。
さらにアフターパーツメーカーと積極的にコラボし、様々なスタイルを提案したのも斬新でした。
信頼性は高いけどデザインはイマイチ、オヤジに好まれる自動車メーカー……といったトヨタのお堅いイメージを見事に覆してくれました。
WRCでも大活躍した2代目

第2位は2代目スバル インプレッサでどうでしょう? 初代もいい車だったんだけど、あるウイークポイントがありました。
動力性能が高かったもので峠好きな人や草レース好きな人から寵愛されたんですが、いかんせんトランスミッションが弱く、ちょっと激しい走りをするとすぐに壊れちゃった。
2代目ではその弱点を克服。
さらに全車4WD(後にFFモデルも追加)としたうえで、エンジンやトランミッションに応じて、VTD-AWDなど4種類もの4WD方式を用意するなど、メカニズムへの徹底したコダワリが感じられました。
ただ、なぜか印象が薄いのは、モデルサイクルを通じて2度も大きなフェイスリフトを実施し、どれが2代目の顔だったか、よく分かんなくなっちゃったからではないでしょうか?
個人的には2002~2005年中期モデルのWRXが好きです。
三菱が例の件で公共入札から外された影響で、パトカー&覆面パトカーとしてもよく導入されました。
コンパクトSUVブームを巻き起こした

2000年に最も話題となった車といえば、やっぱり初代の日産 エクストレイルでしょう。
外観は装飾的要素をきっぱり捨て去り、直線基調のシンプルなものに。
内装は使い勝手を最優先し、防水フロアやウォッシャブルラゲージなどを採用した斬新な仕様でした。
従来の四駆みたいな悪路走破性能はないものの、スキーやマリンスポーツ、アウトドアに出かけるなら十分。
というか、むしろ適している。
街でも使いやすい。
それでいて新車価格は200万円以下。
そうしたコンセプトは作り手側の想像でなく、すべてユーザーリサーチに基づいたものでした。
つまり「コンセプトをもたないこと」がコンセプトだったのです。
設計開発においてもデジタル技術を駆使し、試作車の台数をそれまでとはケタ違いに少なくするなど、徹底的に効率化。
プロセスも新しかったし、よく売れて結果も伴った、という見事な成功事例となりました。
足し算の設計から、引き算の設計へと大きくシフトしていった変遷が感じられる2000年の車たち。
千年紀の節目はバブル崩壊のショックを克服し、ようやく大ヒットといえる車が登場した再帰の年となりました。




photo/田端邦彦、トヨタ、スバル、日産、Adobe Stock、PhotoAC
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