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普通自動車免許とは? 履歴書の正式名称や第一種・第二種の違い、乗れるもの、費用などを解説!
カテゴリー: カーライフ
タグ:
2025/03/06

普通自動車免許は履歴書に書くことができる資格だが、記載時の正式名称で悩む人も少ないない。そこでこの記事では、普通自動車免許の正式名称や第一種と第二種といった区分の違いを解説。併せて普通自動車免許を取得したい人に向け、取得方法や手順も紹介しよう!
普通自動車免許の区分と正式名称
普通自動車免許とは、国の法律に基づいた国家資格。いわゆる運転免許のひとつで、取得すれば日本の公道で普通自動車などを運転することが認められる。
普通自動車免許には3つの区分がある。「第一種運転免許」と「第二種運転免許」、「仮運転免許」に分けられる。
■第一種運転免許
普通自動車などを、公道で運転するための免許。普通自動車免許と言った場合、第一種運転免許を指すのが一般的だ。
■第二種運転免許
営利目的でお客を乗せて運転するための免許。バスやタクシーといった旅客自動車の運転や、普通自動車の代行運転を行う場合には取得が求められる。
■仮運転免許
路上練習や試験を目的として公道で運転するための免許。普通自動車の第一種免許を取得しようとする場合は、普通自動車免許の仮免許を必ず取得しなければならない。
履歴書などに記載する、普通自動車免許の正式名称はそれぞれ下記のとおりだ。
・普通自動車第一種免許
・普通自動車第二種免許
・普通自動車仮免許
AT限定の場合は「普通自動車第一種免許(AT限定)」と補足する。ただ、履歴書に書く際にはMT免許が必要な職場でない場合は(AT限定)を省略しても構わない。MT免許の場合は補足不要だ。
ちなみに履歴書の免許・資格欄は最初に「免許」、次に「資格」を記載。どちらも取得順に書くのが一般的だ。

前述のとおり、普通自動車免許は2017年3月11日以前に取得した人は、運転免許が変更されているので注意が必要だ。もし普通自動車第一種免許と書くと、現行の普通自動車免許と混同される恐れがある。
取得日時点では普通自動車免許として取得しても、現在の正式名称で記載すること。下記を参考に、間違えないようにしてほしい。
普通免許の取得年月日 | 免許の俗称 | 免許の正式名称 |
---|---|---|
2017年3月11日 |
準中型5t限定免許 | 準中型自動車第一種免許 (5t限定) |
8t限定中型免許 | 中型自動車第一種運転免許 (8t限定) |
普通免許の取得年月日 | 免許の俗称 | 免許の正式名称 |
---|---|---|
2017年3月11日 |
準中型5t限定免許 | 準中型自動車第一種免許(5t限定) |
8t限定中型免許 | 中型自動車第一種運転免許(8t限定) |
普通自動車免許で運転できる車
普通自動車免許で運転できるのは3種類。普通自動車と小型特殊自動車、原動機付自転車だ。
車両総重量3.5t未満/最大積載量2t未満/乗車定員10人以下の自動車 | |
トラクターなど、全長4.7m以下×全幅1.7m以下×全高2.0m以下/最高速度15km/h以下の特殊な形状・用途の自動車(ヘッドガードなどの装置により2.0m超2.8m以下であるものを含む) | |
排気量50㏄以下/定格出力0.60kW以下の二輪自動車 |
車両総重量3.5t未満/最大積載量2t未満/乗車定員10人以下の自動車 | |
トラクターなど、全長4.7m以下×全幅1.7m以下×全高2.0m以下/最高速度15km/h以下の特殊な形状・用途の自動車(ヘッドガードなどの装置により2.0m超2.8m以下であるものを含む) | |
排気量50㏄以下/定格出力0.60kW以下の二輪自動車 |
ただ、普通自動車の条件は道路交通法の改正によって過去2回変更されている。そのため、普通自動車免許自体も見直されており、2017年3月11日以前に取得した人は運転免許の種類自体が異なる。
間違いがないよう、現在の名称と運転できる車を改めて確認しておこう。
普通免許の取得年月日 | 免許の俗称 | 運転できる車 |
---|---|---|
2017年3月11日 |
準中型5t限定免許 | 車両総重量5t未満/最大積載量3t未満/乗車定員10人以下の車までを運転可能 |
8t限定中型免許 | 車両総重量8t未満/最大積載量5t未満/乗車定員10人以下の車までを運転可能 |
普通免許の取得年月日 | 免許の名称 | 運転できる車 |
---|---|---|
2017年3月11日 |
準中型5t限定免許 | 車両総重量5t未満/最大積載量3t未満/乗車定員10人以下の車までを運転可能 |
8t限定中型免許 | 車両総重量8t未満/最大積載量5t未満/乗車定員10人以下の車までを運転可能 |
2025年4月1日に道路交通法施行規則の一部が改正され、原動機付自転車が「新基準原付」へと変更される。新基準原付とは「排気量150㏄以下“かつ”定格出力4kW(5.4ps)以下」の二輪自動車。従来よりも排気量は大きくなるが、最大出力は制限される。
しかし、免許制度自体に変更はないため、普通自動車免許を持っていれば新基準原付にもそのまま乗ることができる。また、「最高速度は30km/h」「二段階右折が必要」「二人乗り禁止」といった運転上のルールも変更されない。
気をつけたいのは、普通自動車免許および原動機付自転車免許では、出力制限がされていない従来の排気量125ccの二輪自動車には乗れないこと。過って乗ってしまうと無免許運転となる。運転できるのは、あくまでも新基準原付である点には留意しておこう。なお、従来の50ccの二輪自動車には2025年4月以降も乗り続けることができる。
普通自動車免許を取得するための条件
普通自動車免許を取得するには免許試験に受からなければならないが、そもそも前提となる条件を満たしている必要がある。
年齢:18歳以上
視力:両眼で0.7以上、左右それぞれで0.3以上(眼鏡など使用可)
色彩識別能力:赤色、青色、黄色の識別ができる
聴力:10mの距離で90dBの警音器の音が聞こえる(補聴器使用可)
運動能力:自動車の運転に支障を及ぼす身体障害がない。障害がある場合は義足などの補助手段によって運転に支障をきたさない
受験資格:普通運転仮免許の取得後、過去3ヵ月以内に5日以上運転の練習をしている
上記を満たしていても、認知症や統合失調症など一定の病気を抱えていたり、睡眠薬を常用していたりする人などは、普通自動車免許が取得できないケースがある。運転に支障をきたす症状や状態にある人は、各地域にある運転免許試験場の安全運転相談室に相談しよう。
年齢:21歳以上
視力:両眼で0.8以上、左右それぞれで0.5以上(眼鏡など使用可)
深視力:奥行知覚検査器による検査3回の平均誤差が2cm以下
色彩識別能力:赤色、青色、黄色の識別ができる
聴力:10mの距離で90dBの警音器の音が聞こえる(補聴器使用可)
運動能力:自動車の運転に支障を及ぼす身体障害がない。障害がある場合は義足などの補助手段によって運転に支障をきたさない
受験資格:普通自動車第一種運転の取得後3年以上が(免許停止期間除く)経過、または他の二種免許の保持
二種免許であっても色彩識別能力や聴力、運動能力は一種免許と同条件。しかし、深視力の条件が追加されたり、視力の条件が少し高めに設定されたりと、取得条件に違いはある。
なお、二種免許は2022年5月13日より取得年齢が見直された。「受験資格特例教習」を修了した場合、「普通免許の取得後1年以上」であれば19歳でも取得可能になった。
ただし、本来の取得年齢である21歳までの「若年運転者期間」に一定以上の違反をしたら、若年運転者講習を受講しなければならない。さらに講習への不参加や、講習後に一定以上の違反が再度あった場合は、取得した免許が取り消される。
普通自動車免許を取得する3つの方法
普通自動車の取得には、運転免許試験に合格しなければならない。そのための方法は、大きく3つに分けられる。それぞれの特徴を踏まえて、最も自分に合った取得方法を選ぼう。
【方法1】指定自動車教習所への通学
【方法2】指定自動車教習所での合宿
【方法3】一発試験
自動車教習所には、都道府県の公安委員会に指定された「指定自動車教習所」と、都道府県の公安委員会に届け出をした「届出自動車教習所」がある。普通自動車免許を取得する際に利用するのは指定自動車教習所で、主な特徴は下記のとおりだ。
教習所の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
指定教習所 | ■仮免許を教習所で取得可能 ■卒業すれば運転免許試験場での技能試験が免除 |
■1日に受けられる技能教習が2~3時限 ■教習料金が届出自動車教習所より高い傾向にある |
届出教習所 | ■学科教習が必須ではなく、技能教習のみで卒業可能 ■1日に受けられる技能教習に制限なし ■教習料金が指定自動車教習所より安い傾向にある |
■仮免許を教習所で取得できない ■卒業しても運転免許試験場での技能試験が免除されない |
教習所の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
指定教習所 | ■仮免許を教習所で取得可能 ■卒業すれば運転免許試験場での技能試験が免除 |
■1日に受けられる技能教習が2~3時限 ■教習料金が届出自動車教習所より高い傾向にある |
届出教習所 | ■学科教習が必須ではなく、技能教習のみで卒業可能 ■1日に受けられる技能教習に制限なし ■教習料金が指定自動車教習所より安い傾向にある |
■仮免許を教習所で取得できない ■卒業しても運転免許試験場での技能試験が免除されない |
指定自動車教習所に通うメリットは、プロの教官に時間をかけて教えてもらえること。卒業すれば運転免許試験場での技能試験が免除されることも利点だ。
指定自動車教習所でも一発試験でも試験に合格する必要があるが、見知った教習所で技能試験を受けられるので、安心して試験に挑めるのもありがたいだろう。
対するデメリットは、指定自動車教習所で合宿した場合と比べて、卒業までに時間を要すること。また、入学に相応の費用が必要なこともネックだ。

指定自動車教習所での合宿は、卒業までの期間が短いことが特徴。教習所に泊まり込んで、運転免許取得のための教習を集中的に受ける。「合宿免許」と呼ばれることもある。
メリットは教習所に通うよりも早く卒業できること。教習所に通学するより費用が安い傾向にあるのも見逃せない。デメリットは、合宿に参加するための日数を確保する必要があることと、技能や知識を短期間で習得しなければならないことだ。
一発試験とは、運転免許取得に必要な試験をすべて運転免許試験場で直接受験する方法。一発免許や、飛び込み試験などとも呼ばれる。
メリットは、指定自動車教習所への通学や合宿と比べて費用を抑えられること。デメリットは、運転免許取得までのハードルが他の方法より高いことだ。試験に受からず、何度も受験することになれば、高くつくこともある。なお、届出自動車教習所を利用して一発試験を受けた場合も同様のメリット・デメリットが挙げられる。
普通自動車免許取得の手順・進め方
普通自動車免許を取得する手順は大きく2つ。前述の方法1と方法2に該当する「指定自動車教習所を利用する場合」と、方法3に該当する「一発試験を利用する場合」に分けられる。
自動車教習所や地域によって詳細が異なることもあるが、東京都で普通自動車一種免許を取得する際の手順を下記にそれぞれ挙げておく。参考にしてみてほしい。
1.教習所に入校する
教習所の入校受付を済ませる。その後にオリエンテーションを受ける。
2.オリエンテーション・適性検査を受ける
教習所内でオリエンテーションを受ける。適性検査では免許取得の条件を満たしているか確かめる。また、自分が運転に適した性格かどうかを判断する「運転適性検査」も受けるが、結果が悪くても免許の取得には関係がない。
3.第一段階教習を受講する
技能教習と学科教習がある。学科は10時限、技能は最短でAT免許なら12時限、MT免許なら15時限を受講。自動二輪免許を保持している場合は学科が免除され、技能はAT・MT問わず2時限短縮される。学科をすべて受講したら、仮免前学科効果測定を受ける。なお、2025年4月以降はMT免許のカリキュラムが変更される。「AT免許の卒業技能検定合格後にMT免許の追加教習を受ける」流れとなるため、第一段階教習ではMT免許を取得する場合でも技能研修はATと同様の12時限となる。
4.修了検定・仮免学科試験で合格する
教習所所内で、技能の修了検定と仮免学科試験を受ける。試験に受からなかった場合は、再試験手数料を払って受かるまで受験しなければならない。
5.仮免許が交付される
技能の修了検定と仮免学科試験の両方が受かったら、普通自動車仮免許が交付される。
6.第二段階教習を受講する
技能教習と学科教習がある。学科は16時限、技能は最短で19時限を受講する。自動二輪免許を保持している場合は学科が2時限、技能は通常と同様に19時限を受講しなければならない。学科をすべて受講したら、卒検前学科効果測定を受ける。
7.卒業技能検定に合格する(教習所を卒業)
卒業技能検定を受ける。一般的には教習所付近の公道などを走行し、減点方式で採点。一定点以上の点数であれば合格となり、教習所は卒業となる。なお、2025年4月以降にMT免許を取得する場合は、AT免許の卒業技能検定に受かったらMT免許の教習を最短で4時限受講。その後、MT免許の卒業技能検定を受け、合格したら卒業となる。
8.運転免許試験場で学科試験・適性検査に合格する
運転免許試験場で学科試験・適性検査を受ける。教習所を卒業してから1年以内に合格しなければならない。
9.運転免許証が交付される
学科試験・適性検査に受かったら、当日に運転免許試験場で免許証が交付される。

1.運転免許試験場で適性試験を受ける
運転免許試験場で適性検査を受け、免許取得の条件を満たしていればクリアとなる。
2.仮免学科試験に合格する
運転免許試験場で仮免学科試験を受ける。不合格の場合は再度受験する。
3.仮免技能試験に合格する
仮免学科試験の合格者は運転免許試験場で予約をして、仮免技能試験を受ける。
4.仮免許が交付される
仮免技能試験に受かったら、普通自動車仮免許が交付される。なお、仮免許の有効期間は6ヵ月となるので、その期間内に本免許にも受かる必要がある。
5.特定講習を受講する
特定届出自動車教習所で、危険予測や応急救護処置などの講習を受ける。後に取得時講習を受けるなら不要だが、仮免許所得後に特定講習を受けておけば、本免試験の合格当日に運転免許証が交付されるのでスムーズだ。
6.指導員を乗せて規定の路上練習を行う
「仮免許練習中」の標識を付けた車両に指導員を助手席に乗せて路上練習を行う。練習は1日2時間ほどを5日に分けて行なわなければならない。指導員は「普通自動車免許の取得後3年以上が経過」または「2種免許を取得している人」であれば一般の人でも問題ない。練習後は、指導員や練習日などを路上練習申告書に記載する。
7.本免学科試験に合格する
路上練習申告書を提出して、運転免許試験場で本免学科試験を受ける。不合格の場合は再度受験する。なお、路上練習から3ヵ月以内でないと本免学科試験は受けられない。
8.本免技能試験に合格する
本免学科試験の合格者は運転免許試験場で予約をして、本免技能試験を受ける。
9.取得時講習の申し込みをする(※特定講習を受けた場合は不要)
運転免許試験場で取得時講習の申し込みをする。後日、危険予測や応急救護処置などの講習を指定された自動車教習所で受ける必要がある。
10.運転免許が交付される
特定講習か取得時講習を受け終わったら、運転免許試験場で免許証が交付される。
普通自動車免許取得にかかる期間
普通自動車の第一種運転免許の場合は、指定自動車教習所での通学なら平均で2~3ヵ月。早い人なら1ヵ月で取得することも可能だ。合宿免許の場合は2~3週間が一般的だ。いずれも教習時限数が少ないAT免許の方が早く取得できる傾向にある。
一発試験の場合は本人次第であるため、一概には言えない。当然、何度も試験に不合格となれば時間がかかるが、最短なら7日程度で取得できる。
なお、第二種運転免許の場合は一種免許より短期間で取得できる。通学なら1ヵ月、合宿なら8日でも取得可能だ。

普通自動車免許にかかる費用
普通自動車の第一種運転免許取得にかかる費用は、取得の方法や試験を受ける地域で異なる。当然、教習所によっても費用が異なるので、一概に言うことはできない。
ただ、「なんとなくでも良いから相場感を知りたい!」という人のために、東京都で取得する場合の費用の目安を紹介する。こちらを参考にしつつ、通う予定の教習所や地域の運転免許試験場に問い合わせてみると良いだろう。
教習所によって異なる (通学25万~35万円/合宿20万~35万円が相場) |
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3800円 (試験手数料1750円+交付手数料2050円) |
教習所によって異なる (通学25万~35万円/合宿免許20万~35万円が相場) |
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3800円 (試験手数料1750円+交付手数料2050円) |
5500円 (受験料2900円+試験車使用料1450円+仮免許証交付手数料1150円) |
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5400円 (受験料2550円+試験車使用料800円+免許証交付手数料2050円) |
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1万5400円 (普通車講習料1万1200円+応急救護処置講習料4200円) |
5500円 (受験料2900円+試験車使用料1450円+仮免許証交付手数料1150円) |
|
5400円 (受験料2550円+試験車使用料800円+免許証交付手数料2050円) |
|
1万5400円 (普通車講習料1万1200円+応急救護処置講習料4200円) |
参照元:警視庁「普通免許試験」※外部サイトに遷移します
最も効果的なのは、料金がリーズナブルな自動車教習所を探すこと。MT車に乗る予定がないなら、料金が安く設定されているAT限定免許を取得するのもひとつの手だ。加えて、教習所の料金は時期によって変動し、閑散期にオトクとなる。費用を抑えたいなら、通う人が少ない傾向にある5月~6月や10月~11月に入学するのもアリだろう。
クレジットカードなどを利用できる指定自動車教習所や免許合宿なら、カードで支払うのも有効だ。例えば教習費用が25万円だった場合、還元率が1%なら2500円分のポイントを得ることができるだろう。もちろん、教習所によって支払い方法は異なり、現金一括払いを求められるところもある。いきなり大金を手元に用意するのは大変なので、そういう意味でも、事前に教習所の支払い方法を確認しておきたい。
普通自動車免許証の色と種類
普通自動車に限らず、自動車の運転免許証には有効期限欄の背景色によって3種類に区分される。色はグリーン、ブルー、ゴールド。免許証の色によって交付対象や有効期間、更新時の講習時間などが異なる。
以下、各運転免許証の特徴を簡潔に解説。また、2025年3月24日から導入される「マイナ免許証」についても紹介する。
初めて運転免許を取得する「新規取得者」に交付される免許証。有効期間は3年間(厳密には免許取得日から3回目の誕生日の1ヵ月後まで)が期限となる。
初めて免許更新する「初回更新者」、更新2回目以降で過去5年に軽微な違反1回の「一般運転者」と過去5年に軽微な違反2回以上や重大な違反などを起こしている「違反運転者」に交付される免許証。対象者によって有効期限と免許更新時の講習時間が異なる。
初回運転者と違反運転者の場合、有効期限が5年で、講習時間が2時間。一般運転者の場合、有効期限が5年で講習時間が1時間だ。 更新手数料は2500円。講習手数料は初回運転者と違反運転者が1350円、一般運転者講習が800円となる。なお、2025年3月24日以降はどちらの手数料も価格が変更される(詳しい価格は後述)。
更新2回目以降で、過去5年が無事故・無違反かつ重大違反の教唆幇助なども行っていない「優良運転者」に交付される免許証。
有効期間は年齢によって異なり、70歳以下だと5年間で、71歳は4年間、72歳以上の人は3年間となる。免許更新時の講習時間は30分ほどだ。更新手数料は2500円で、講習手数料は500円。グリーンの運転免許と同様に、2025年3月24日以降はどちらの手数料も価格が変更される。
マイナ免許証とは、運転免許証および運転経歴証明書を一体化したマイナンバーカードのこと。一体化を希望すれば所有でき、運転免許試験場や運転免許更新センターなどで手続きできる。なお、免許証の色分けは従来同様だ。
マイナ免許証のメリットは、引っ越しや結婚をした際の住所・氏名変更がワンストップで可能となること。自治体で運転免許証の書き換えができ、従来のように警察署に足を運ばずに済む。また、一般運転者と優良運転者は免許更新時にオンライン講習を利用できるのもポイントだ。
免許更新時の両手数料も、マイナ免許証の方が従来の免許証より安くなる。2025年3月24日以降の具体的な価格は以下のとおりだ。
更新手数料 | 従来の免許証のみ所持 | 2850円 | |
---|---|---|---|
マイナ免許証のみ所持 | 2100円 | ||
2枚所持 | 2950円 | ||
講習手数料 | 会場受講 | 初回更新者 違反運転者 |
1400円 |
一般運転者 | 800円 | ||
優良運転者 | 500円 | ||
オンライン受講 | 200円 |
更新手数料 | 従来の免許証のみ所持 | 2850円 | |
---|---|---|---|
マイナ免許証のみ所持 | 2100円 | ||
2枚所持 | 2950円 | ||
講習手数料 | 会場受講 | 初回更新者 違反運転者 |
1400円 |
一般運転者 | 800円 | ||
優良運転者 | 500円 | ||
オンライン受講 | 200円 |
参照元:警視庁「マイナ免許証に伴う手数料改定」※外部サイトに遷移します
普通自動車免許に関するQ&A
A.警察庁交通局運転免許課が発表する「運転免許統計 令和5年版」によると、第一種免許ならMTの場合は73.6%、AT限定の場合は72.6%。第二種免許ならMTの場合は57.2%、AT限定の場合は59.1%となっている。
A.保有している運転免許の種類は、免許証の下部中央に略称で記載。また、一部の運転免許の取得年月も免許証の下部左に書かれる。普通自動車の場合は一種免許なら「他」の欄、二種免許なら「二種」の欄に記載。「二・小・原」には二輪・小型特殊・原付の一種免許が記されるが、それぞれの欄には最も昔に取得した免許の年月が記載されるのだ。
つまり、前述の免許の中で普通自動車を最初に取得した人は免許証で確認可能。そうでない人は警察署や運転免許更新センターなどにある「ICカード読み取り装置」か「運転免許経歴証明書」で確かめよう。
A.普通自動車免許の他に、中型自動車や大型自動車など10種類の第一種運転免許と、5種類の第二種運転免許が存在。普通自動車のMT免許とAT限定免許のように細かい区分も存在できるが、運転免許は計15種類が用意されている。
※記事内の情報は2025年2月24日時点のものです。

自動車ライター・編集
綱島 剛
編集プロダクションを経てカーセンサー編集部に所属。「日刊カーセンサー」のデスクを経て、2016年に独立した。現在は某住宅情報誌の副編集を務めながら、ライター・編集として車や住宅、防災など生活に関わる記事を制作。最近ではキャンピングカーに注目し、情報収集にいそしんでいる。