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カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー 常連!注目度の高いマツダ RX-8。買うならどう選ぶのか?
カテゴリー: 特選車
タグ: マツダ / RX-8 / カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー / ぴえいる
2020/01/27

毎年1位か2位の人気車、その歴史から選ぶべきモデルを探せ!
カーセンサーだけがもっている膨大なデータをもとにした、毎年好例の中古車注目度&競争率ランキング「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。2019年の第2位に輝いたのはマツダRX-8だ。
実はこのカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーが始まった2014年からずっと1位か2位という常連だ。デビューは2003年。つまり約17年たっても私達の心を離さない魅力があるということになる。ではこれから購入する場合、何年式のどんなグレードを買えばいいのか? 同車の歴史をひもときながら考えてみたい。
【前期】2003年に4ドア4シーターのスポーツカーとしてデビュー

2003年4月、4ドア4シーターのスポーツカーとしてデビューしたRX-8。RX-7最後の限定車スピリットRのリリースから約1年、再びロータリーエンジン搭載車が帰ってきた。開発陣の狙いは、4人乗りとはいえ「スポーツカーとしてのハンドリング」だ。低重心レイアウト、50:50の前後重量配分、フロントミッドシップ・リアドライブなど数々のマツダのセオリーを踏襲し、進化させた。
デビュー時に搭載されたエンジンは最高出力184kW(250ps)のハイパワーユニットと、同154kW(210ps)のスタンダードユニットの2種類。トランスミッションには6速MTと5速MT、4速ATが用意された。グレード構成は下記のとおりだ。
・タイプS→ハイパワーユニット×6MT
・タイプE→スタンダード×4速AT
・ノーマルグレード→スタンダード×5速MT/4速AT
同年の12月にはマツダスピードバージョンが300台限定で、さらに翌2004年8月にその進化モデルであるバージョンIIが180台限定で販売された。どちらもタイプSをベースにエンジンや足回りのチューンが施され、RX-8のスポーツカーとしての要素を高めたモデルだ。

その他、2004年11月に専用レザーシートが奢られ、専用サスペンションやボディ剛性強化など走りの質感の向上が図られた特別仕様車のスポーツ・プレステージ・リミテッドと、翌2005年1月にも同様のスポーツ・プレステージ・リミテッドIIがリリースされた。こちらはタイプSとタイプEがベース車となる。
さらに2006年3月に、専用ボディカラーのトゥルーレッドに包まれ、ブラックの本革シート等を備えた特別仕様車、トゥルーレッドスタイルがリリースされている。こちらもベース車はタイプSとタイプEがある。
2006年に一部改良で4速ATが6速ATへと進化

2006年8月にAT車の走行性能の向上を図るために一部改良が行われた。4速ATは6速化され、それに合わせてシフトパターンやエンジンの最適化が図られている。
また、2006年12月からマツダの関連会社が手がけるコンプリートカーで、マツダスピードバージョンIIとカスタマイズ内容が似ているマツダスピードM'zチューンの受注が開始された。

さらに2007年8月にはロータリーエンジン40周年を記念した限定車が発売された。タイプSとタイプEをベースに、ロータリーエンジンらしい吹き上がり感の向上が図れた他、足回りにビルシュタイン社製ダンパーが、シートには黒の本革×アルカンターラの専用生地が採用されている。
【後期】2008年にマイナーチェンジで新グレード「タイプRS」登場

2008年3月にマイナーチェンジが行われた。この時タイプSの上位グレードとしてタイプRSが新設されるなど、スポーツカーとしての性能に磨きがかけられ、それに合わせて内外装がリファインされている。

改良されたハイパワーユニットは最高出力が184kW(250ps)→174kW(235ps)へ、スタンダードユニットは154kW(210ps)→158kW(215ps)へと変わった。ハイパワーユニットは数値的にはダウンしたのだ。
これは当時ガソリン価格が異常に値上がりしていたのが原因だ。マイナーチェンジが発表された2008年8月はまさにそのピークで、資源エネルギー庁発表では東京のハイオクが196.7円、レギュラーでも184.2円を記録している(今も破られていない)。
もちろんその数年前からガソリンが上がり続けており、それを考慮したマツダは本来ハイオク仕様だが、レギュラーガソリンでもパフォーマンスを落とさないよう改良した結果なのだ。もちろんマツダは、数値は落ちても加速感やふけ上がり感は増しており、むしろ高性能化したと主張している。
合わせて6速MT&ATも改良された他、ボディ剛性や足回り、エアロパーツも見直されている。またタイプEの本革シートは電動となった。
2009年5月には装備の充実化が図られ、全車にレインセンサーワイパー、オートライトシステムなどが標準装備された。同時にベースグレードの呼称がタイプGとあらためられた。
2011年に最後のRX-8、スピリットRは2回登場

2011年10月に、2012年6月でのRX-8生産終了が発表され、同時に最後の限定車としてスピリットRが1000台限定でリリースされた。この時点で、スピリットRとタイプG以外は一足早くラインナップから外された。
このスピリットRに1000台以上の注文が入ったことで、2012年にさらに1000台が追加販売され、ついにRX-8は約9年間の幕を閉じた。
RX-8の走りを突き詰めたいか、希少なクーペスタイルを楽しみたいか
エンジンが2種類あるとおり、ロータリーエンジンを味わえる楽しさがあることを踏まえた上で、さらに走りを突き詰めたいか、あるいは美しいクーペスタイルを楽しみたいかによって選ぶ中古車は変わってきそうだ。
6速MTで走りを楽しみたい派はタイプSかタイプRSの2択だろう。
タイプSはRSと比べてビルシュタイン社製ダンパーはないものの、中古車であることを考えれば、ダンパーがくたびれていれば替えたいという人もいるはずだ。その他の部分も含めてアフターパーツに一新する検討も含めて、RSに固執する必要はないと思う。
タイプSとタイプRSを含めた中古車は最も台数が多く、原稿執筆時点(2020年1月下旬)で特別仕様車も含めて約270台見つかった。支払総額約40万~390万円と価格差が大きいのは、前オーナーたちによるカスタマイズ内容の違いも影響している。カスタマイズ内容は好みがあるだろうから、まずはどんな中古車があるのか調べることから始めよう。
▼検索条件
マツダ RX-8(2003年4月~2012年6月生産モデル)×タイプS&タイプRS×全国さらに希少性を求めるのであれば、前期型とはいえ、マツダスピードバージョンか、その進化モデルのマツダスピードバージョンIIやマツダスピードM'zチューンも捨てがたい。
原稿執筆時点(2020年1月下旬)でマツダスピードバージョン系の3モデルの中古車価格は、10台以下と台数が少ない割に支払総額で100万円以下から300万円近くとバラツキが大きい。コンディションや追加パーツの違いなどでこの価格差になっているので、何台か見て検討するといいだろう。
▼検索条件
マツダ RX-8(2003年4月~2012年6月生産モデル)×マツダスピードバージョン&マツダスピードバージョンII&マツダスピード M’zチューン×全国
一方スタイルを楽しむ派にはタイプEがオススメだ。デビュー時から本革シートを装備するなど、ベースグレードや後期のタイプGよりも上位グレードゆえ装備は充実している
タイプEは特別仕様車も含めて原稿執筆時点(2020年1月下旬)で約80台あり、支払総額30万円から狙える。そのほとんどが100万円以下と比較的価格差も小さいため、ボディや内装、動力系のコンディションがほぼ同じなら、好きなボディ色や装備の有無で決めていいと思う。装備の有無での価格差が小さいため手頃感のある特別仕様車もオススメだ。ただし、スピリットRは支払総額200万円前後と他のタイプEより高い。
▼検索条件
マツダ RX-8(2003年4月~2012年6月生産モデル)×タイプE&スピリットR×全国
生産終了から約8年がたち、状態の良い中古車を探すにはそろそろタイミリミットが迫ってきた。これを読んで、購入時の参考にしてほしい。
▼検索条件
マツダ RX-8(2003年4月~2012年6月生産モデル)×全国
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はルノーのアヴァンタイムと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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