日産 エクストレイル ▲デイライトとして5つのピクセルが光って個性的な表情を見せる次期ローグとエクストレイル。プラットフォームは現行モデルから継承され次世代e-POWERが搭載される見込みだ。まずは販売が見込まれる北米に投入される

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

日産、待ったなしの再建計画

ホンダとの経営統合話を見送った日産は余剰な生産能力と固定費の削減を迫られている。同時に、消費者のココロをつかむ新型車投入も待ち望まれている。販売台数が見込めるSUVの世代交代も視野に入れているようだ。

2026年度にかけての商品計画が予告された。2025年には次期リーフがグローバルに投入される他、国内では軽自動車が北米ではローグPHEVが欧州ではコンパクトBEVがそれぞれリリースされる。

今回は次世代ローグ/エクストレイルの様子を紹介しよう。
 

日産 エクストレイル▲ローグは北米で販売されているSUVで、国内ではエクストレイルを名乗っている。ティザー画像のシルエットとデイライトは現行モデルと異なっている。薄いヘッドランプとスラントしたボンネットフードは三菱 アウトランダーに似たイメージも

会見で投影された資料のティザー画像を真に受けると、ローグPHEVには現行モデルとは異なるデイライトが与えられていることがわかる。

見ようによっては三菱 アウトランダーそのものにもみえる。つまり、アライアンスを生かして三菱からアウトランダーのOEM供給を受け、ローグPHEVとして売ることも考えられる。

いまから自社開発していては需要を取り逃してしまう恐れもあり、発売を急ぐための策だろうか。

思い返せば2016年10月に三菱の株式を34%取得してアライアンス強化を図った際に、カルロス・ゴーン社長(当時)は「三菱にPHEV技術があるのだから、もう自社開発はやめてもいい」と語っていた。

日産車に三菱車の技術が搭載されなかった理由は定かではないが、もしあの時ことばどおり技術を受け入れて早くに市販化していたなら、増加しつつある今日のPHEV需要にも応えられていただろう。

自社でのPHEV技術開発も中止され、結果的に日産はPHEV技術を手の内にはできなかった。次期ローグ/エクストレイル、今度こそ日産は成功させなくてはならない。

※2025年3月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

日産 エクストレイル▲現行モデルは、2.5L直4エンジンが与えられて、北米でローグとして先行デビューし、その翌年にはパワートレインは1.5L直3に置き換えられた。国内では2022年のモデルチェンジで、e-POWER仕様に

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2026年7月
■全長×全幅×全高:4680×1850×1700(mm)
■搭載エンジン:電気モーター+発電用エンジン
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、日産自動車