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Aピラーの角度だけで考える(?)炎のオープンカー選び!
カテゴリー: クルマ
タグ: フォルクスワーゲン / ミニ / オープンカー / FF / ミニコンバーチブル / ゴルフカブリオ / EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2016/06/17

球場も車も「屋根なし」は本当に気持ちいい!
我が東京ヤクルトスワローズを応援するため、本拠地・神宮球場(正式名:明治神宮野球場)へ日参するのが本当に気持ちの良い季節がやってきた。……なんつってるうちに梅雨に入ってしまい、それが明けると死ぬほど暑い夏がやってくるわけだが、それでも、神宮球場での野球観戦は最高だ。
神宮の何が最高って、やはり「屋根がないこと」に尽きるのだろう。
太陽が傾いてきた頃スタンドへ入る。その時点では一塁側は西日がけっこうキツくて暑いのだが、まぁ選手らの練習風景をのんびり眺める。そうこうするうちにプレイボールとなり、気がつけば涼しい夜風があたりを吹き抜け、そして顔を上げれば空には一番星、二番星。で、「あ、お姉さん、こっちにもビールお願いします」とかなんとか。……この風情というか何というかは、近年主流のドーム式球場では絶対に味わえない、素晴らしきものである。
それと同様に、「オープンカー」も本当に素晴らしい。
神宮球場と似た不便さ、すなわち夏はトップを降ろすと暑くて死にそうになるとか、雨が降るとちょっと困るとか、そういったものは当然ある。しかしそれでも、あえての繰り返しになるが、気がつけば涼しい夜風があたりを吹き抜け、そして顔を上げれば空には一番星、二番星……という風情を一度でも体験してしまうと、もう「オープンカーがない生活」など想像もできない人間ができあがる。

とはいえ最近のオープンカー、ピラーがちょっと寝すぎでは?
そんな素晴らしいオープンカーだが、最近のそれにはいくつかの疑問もないわけではない。一つは、Aピラーの角度だ。
様々な理由でそうなっているのだろうから、言っても詮ないことではある。しかし最近のオープンカーはとにかくAピラーの傾斜がキツすぎだ。往年のオープンカーであればAピラーが比較的切り立っていたため、当然ながら「見上げれば、そこは空」だったわけだが、近年のオープンカーはAピラーならびにフロントウインドウがかなり傾斜しているため、下手をすれば「見上げれば、そこは空じゃなくてフロントウインドウ」ということにもなりかねないのだ。
またもう一つ気に入らないのが、いわゆる「クーペ・カブリオレ」の隆盛だ。もちろんあれを気に入らないと言っているのは筆者の勝手で、客観的に見れば非常に便利かつ快適な文明の利器である。しかしどうしてもそこに、まるで「開閉ドーム式球場」のような、「もちろん便利なんだけど、果たしてどうなんだろうなぁ……」という何かを感じてしまうのである。偏屈ですみません。
ということで、どれだけ賛同を得られるかは完全に謎だが、筆者はここに「オープンカーはAピラーの角度で選ぶべし!」という運動をブチ上げたいと思う。車選びというと動力性能がどうしたとか、居住性や燃費がこうしたという観点で考えるのが一般的だが、そこは完全に無視して「Aピラー角」だけで決めるのだ。暴論ではあるが、そこには何らかの本質があぶりだされる可能性がある。

開放感で選べばVW ゴルフ カブリオ クラシックライン!
となると、筆頭候補はフォルクスワーゲン ゴルフ カブリオ クラシックラインになるだろうか。
「クラシックライン」は初代ゴルフをベースに作られたカブリオの最終限定車だが、まぁクラシックラインじゃなくて通常の「カブリオ1.8」でも全然構わない。大切なのはAピラーの角度だ。写真をご覧いただければわかるとおり、最終カブリオのAピラーはひたすら切り立っている。運転席から顔を上げれば、そこには空しかないのだ。
ちなみに広報写真を頼りに手元の分度器でテキトーに測ってみたところ、ゴルフ カブリオ クラシックラインのAピラー角度は推定45度。片やプジョー 308CCの広報写真を同様に測ると、そちらは推定25度であった。完全手動のテキトーな計測ゆえ数値の信憑性はアレだが、この大きな差はオープンカー乗りにとって果てしなくデカいと断言することはできる。


もうちょい新しいのが良ければ旧型ミニ コンバーチブルはいかが?
しかし「年式的にちょっと古すぎるな……」と感じる人も多そうな気配なので、いちおうプランBも提出せねばなるまい。……例えばR57こと旧型ミニのコンバーチブルはどうだろうか?
ミニ一族というと「ゴーカートフィーリング」「ファッショナブル」などのキーワードで語られることが多く、それは実際そのとおりなのだが、加えて筆者が注目したのがAピラーの角度だ。写真をご覧いただければおわかりと思うが、前述のテキトー計測によれば、その傾斜角度は推定43度。……近年の車ながらゴルフ カブリオ クラシックラインの推定45度に迫る素晴らしい数値である。

そしてもちろん、巷でうわさされているとおり旧型ミニ コンバーチブルはゴーカートフィーリングでありファッショナブルであり、中古車相場も150万~250万円程度と非常にお手頃。メンテナンスの手間も、もはやセミクラシックといえるゴルフ カブリオ クラシックラインと比べれば「無い」ようなものだろう。これもまた、空と風を愛する自動車乗りにとっては最高の1台になり得る。
ほかにゴルフIIIベースのカブリオなども候補に入りそうだが、とにかくさしあたってはこの2車種を強烈に推したいと考える、神宮球場愛好家の不肖筆者なのであった。
【関連リンク】
photo/フォルクスワーゲン、プジョー、BMW、伊達軍曹
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