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カセットテープ専門店「waltz」でドライブにオススメのカセットを聞いてきた(後編)
2021/05/17

ネオクラ車ならカセットを聴きながらドライブを楽しめる
カーセンサー6月号(2021年4月20日発売)では、ネオクラ世代といわれる80~90年代の車たちを特集しています。そんなネオクラ車でのドライブをより楽しませてくれるアイテムが、標準カーステレオのカセット!
そこで、ドライブにうってつけのテープを探しに、おそらく日本で唯一の専門店「waltz」に引き続きお邪魔しています。

カセット専門店「waltz」オーナー
角田 太郎
1969年、東京都生まれ。CD/レコードショップ WAVE渋谷店・六本木店でバイヤーを経験後、2001年にアマゾン・ジャパンに入社。音楽、映像事業の立ち上げに参画。その後、書籍事業本部商品購買部長、ヘルス&ビューティー事業部長、新規開発事業部長などを歴任し、2015年3月に同社を退社。同年8月に東京・中目黒にカセットテープやレコードなどを販売するビンテージセレクトショップwaltzをオープン。また、様々な企業や店舗、イベントなどのための選曲を行う他、同ショップは、2017年12月、Gucciがブランドのインスピレーション源になった場所を紹介するプロジェクト「Gucci Places」に日本で初めて選出された。

インタビュアー
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。
「あえて」の先の世界

竹井 前回、カセットを知らない若い世代にとってはもちろん、中年以上の世代にとってもカセットが新鮮で新しい音楽体験だということを伺って、このお店に入ったときに感じた「かつて親しんだもののはずなのに懐かしくない」という不思議な感覚の理由が分かった気がします。
竹井 (笑)。店主としてリアルな言葉ですね。

竹井 車でいうとネオクラは趣味性がありながら、比較的価格がこなれたものも多いので、趣味の車入門としてもいい立ち位置だと思います。
竹井 ウォークマンは『エヴァンゲリオン』でも目を引きましたし、持ち歩いてちょっと自慢するにもいいですしね。価格と趣味性という点で、たしかにネオクラ的です。

竹井 車の何をしてクオリティというかにもよりますけど、「最善か無か」というスローガンの下に作られた時代のメルセデスやバブル期の日本車のように、現行モデルでは考えられないような開発コストがかけられていたり、異常に豪華装備のものがあったりっていう共通点もありますね。
そういえば、数年前にGucciがインスピレーションを得た場所を認定する「グッチプレイス」にここwaltzが登録されたというのも、まさに「今」に敏感なファッションの世界で価値が認められたっていうことですよね。

僕がこの店を作って最初の2年間はSNSもやってなかったですし、通販も宣伝広告も一切やらなかったんですが、かなり早い時期にGUCCIの目に留まった。本当に住宅街の中の、この店だけでやってたんです。
竹井 それは、あえて?…… ちょうどすぐ横のポスターにも大きく「DARE!」(=あえて)ってありますけれど。

車だって、AI搭載の車が走って、さあEVシフトだっていう中、わざわざマニュアルの車に乗るわけですよね。
竹井 そうですね。音楽も車も、あえて手を伸ばさないと体験できない世界が広がっているってことなんでしょうね。
では最後になりましたが、今回もドライブミュージックにオススメのカセットを選んでいただけますか。最終回のお題は、友人とのドライブでお願いします。
竹井 ありがとうございます。今回もカセットに合いそうなネオクラ車も選んでみましたので、車とのミクスチャーもお楽しみください。
オススメのカセット <友人とのドライブ編>

日本が世界に誇る「King Of Diggin’」ことDJ MUROの最新ミックステープ。90's Hip Hopにフォーカスした80分ミックスは、当時を知っている友人同士であれば盛り上がること必至。

黒くて渋くて男くさい90年代ヒップホップを鳴らすなら、王道のW124を。人気を集めるのはワゴンだが、ここはセダンでギャングスタ気分を盛り上げたい。「Das Beste oder nichts(最善か無か)」という創業者ダイムラーの言葉を体現した最後の世代ともいわれる名車の、ドアを開け閉めしただけで頑丈さが伝わるオーバークオリティっぷりをチェケラ。

カナダはモントリオールの男女ユニット。シカゴ・ハウスとドリームポップが融合したかのようなダンスミュージック。知っていると少し自慢できるようなひそかに話題な存在。

浮遊感が気持ちいいクラブミュージックを友人同士で楽しむなら、猫足のフレンチコンパクトを。「このアルバム、フィジカルメディアはカセットテープだけなんだ…… 」なんてうんちくと、左ハンドル・5MTのみという106はよく似合う。それでいて理屈っぽくならないのはとにかくハッピーなハンドリングゆえ。レッツ峠をオートリバース。

1950年代のニューヨークのナイトクラブへ疑似トリップさせてくれるジャズ系ビートテープ。すごくおしゃれなサウンドなのに主張は控えめ。だから会話のBGMには最適。

シャカシャカしたトラップミュージックとは一線を画す、ジャジーで大人っぽいブーンバップのカセットは、ヒップホップに馴染みのなさそうな、ちょっとすかしたネオクラ車に紛れ込ませておきたい。巨匠ジウジアーロの手になるレトロフューチャーなデザインがたまらないピアッツァと合わせれば、時速0kmでも時空を旅することができそうな気がする。
写真/玉村敬太、早川佳郎、メルセデス・ベンツ、プジョー
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取材協力
waltz
2015年にオープンした、カセットを中心に扱うビンテージセレクトショップ。その他に雑誌、レコードなども取り揃える。現在では、一部の商品はオンラインストアからも購入可能。
住所:東京都目黒区中目黒4-15-5
TEL:03-5734-1017
営業時間:13:00~19:00(月曜定休)
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