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かつて工場だった空間が趣味性の高いガレージに進化【EDGE HOUSE】
カテゴリー: カーライフ
タグ: ルノー / スポールスパイダー / EDGEが効いている / ガレージハウス
2022/10/29

ナローポルシェやボルボ 245などのクラシックモデルを乗り継いできた施主のSさんは、クラシックなバイクも2台所有している。そんなSさんが3年ほど前に築45年超の自宅をリノベーション。車やバイクと同様、古くて気に入ったモノを丁寧に扱うこだわりの姿勢が、家族みんなが心地よく暮らせる味のあるガレージハウスを作り出した。
家族みんなのお気に入りの場所へとリノベーションで変貌する
あの朝、電柱にくくられていた看板を見つけていなかったら、施主のSさんは、今こうしてガレージライフを楽しんでいなかったかもしれない。
バイクで仕事へ向かう途中に見つけた看板には「鉄骨3階建て」と「駐車場付き」という文字。すぐに不動産屋に電話し、翌日見に行くとひと目で気に入ってしまい、その日のうちに契約したという。その時点で築26年。1階は駐車場というか、もとは工場だったようだ。
「当時は家を買うなんて考えていなかったんです。だから相場も知らなかったので、安かったのかどうかは分かりません。ただ見たらどうしても欲しくなったんです」賃貸住宅で常に車1台とバイク2~3台を所有していたからか、心は無意識にガレージハウスを求めていたのかもしれない。
その朝から20年以上が過ぎると、台風が来るたびに毎年のように壁が飛ばされるなど、さすがに何かしら被害が出るようになった。この先も修繕にお金をかけ続けるくらいなら、思い切ってリノベーションしよう。そう考えたSさんは、近くのSA Lab.一級建築士事務所に足を運んだ。
建築事務所にしては珍しく商店街に路面店を構えていたことで気になっていたのだ。依頼を受けた建築士の島崎将人さんは、現地を見てすぐに「バイクや車が相当好きなんだな」と察したという。
それからSさんとの会話が始まり、テーマのひとつとして「1階ガレージの拡張」が決まった。

趣味の場所を大きくするなんて、Sさんの家族はなぜ許したのか?
「妻には広くするとはひと言も言わず『1階にあった水まわりを2階に移すよ』とだけ言いました(笑)」。以前は風呂と洗面所が1階にあり、何かと不便だったのだ。
さらに2階を対面式キッチンを備えたLDKにするなど、奥さんや娘さんの要望を存分に取り入れた間取りや仕様に変更。おかげでガレージ拡張は首尾良く(!?)進んだ。



こうして約3年前に完成したガレージハウス。当時の所有車は奥さんと兼用のシトロエン C4ピカソ1台だったが、Sさんはガレージが広くなるのに合わせ、ルノー スポールスパイダーを追加した。
ガレージ正面はレッドシダー(米杉)を使った引き戸。島崎さんがシャッターでもオーバースライダーでもなく、引き戸を提案したのは、存在感を抑えて車やバイクを引き立てるためだ。
一方で、レッドシダーは外から見ればこのガレージハウスのシンボルに。「正面の引き戸と、側面のシャッターを開けると、開放感がバツグンで気に入っています」とSさん。気に入っているからこそ、年2回ものペースで自ら引き戸に保護塗料を塗布している。
島崎さんは「レッドシダーは放っておくと雨風で黒ずみますが、3年経ってもこれだけキレイなのは、Sさんがしっかりメンテナンスしているおかげです」という。

奥さんと娘さんは「家から出たくない」というほどこの家を気に入っている。Sさんも暇さえあればガレージにいる。
家のリノベーションは車のフルレストアみたいなもの。あの朝ひと目で気に入ったガレージハウスは今年で築49年。今も家族のお気に入りの場所だ。

■主要用途:専用住宅
■構造:鉄骨造
■敷地面積:75.51㎡
■建築面積:49.9㎡
■延床面積:149.7㎡
■設計・監理:SA Lab. 一級建築士事務所
■TEL:03-5734-1780
※カーセンサーEDGE 2022年12月号(2022年10月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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