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雨の日が嫌いな「ケロヨン」と一緒に過ごす41年目の秋
2018/09/09
車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

一目ぼれの車に乗り続け41年
低くて控えめなエンジン音で、ゆっくりと街中を走る鮮やかな緑色の小型セダン。
色もフォルムも現代では見られなくなった車に、行き交う人は目を奪われる。
オーナーの牧 一彦さんも41年前、同じようにこのいすゞ ジェミニに目を奪われた。
「大学生の頃にキャンパスの近くに止まっていたんです。もうひと目ぼれで、どうしても欲しくて一生懸命コンビニでバイトをして。それでも足りず、半分は祖母に出してもらって手に入れました」
当時は三菱 ギャランラムダなどが流行っていて、ジェミニはカエルに例え『ケロヨン』の愛称で呼ばれ「だれもが憧れるような車ではなかった」という。
しかし牧さんが最初に見たときの思いは本物だった。その証拠に、これまで一度も手放すことを考えたことがないという。


人間でも40歳を超えれば、関節が痛くなったり目が悪くなったり多少のガタはくる。
ジェミニもメンテナンスは欠かさず丁寧に乗り続けてはいるが、それでも経年劣化は訪れている。
ゴム製のパッキンが割れてきたり、ボディのさびも少しずつ広がってきてしまっているそうだ。
ビビッドなグリーンのボディは、メーカーからカラーコードを取り寄せ同じ色に調合してもらい2回塗り直した。
今は雨の日に走ると雨漏りがしてくる部分があるので、晴れの日限定で使っているのだとか。

音や雰囲気で調子が分かる関係に
以前はこのジェミニで北海道を2周したり、鹿児島の南端まで旅行をしたという。
「パーキングエリアなんかで仮眠しているときに、窓をノックされて『カッコいい車ですね』って起こされたりもしました」
ずっと乗っていることで様々な出会いがあったり、道具としての素晴らしさに気づかされることがあるそうだ。
「長い付き合いだから、エンジンが元気ないなとか、微妙な違和感に気がつくようになるんです。会話っていうと大げさだけど、車の調子みたいないものは分かるかな」
時折、レンタカーなどで最新の車種も乗ることがあるというが、機械制御が優秀なため「道具としてどうなっているのか分からず、愛着が湧くまでには至らない」のだそうだ。
「この車は好きだけど、コレクションとかそういうのではないんです。ただ愛着が湧いていて、道具としても素晴らしい。そういった車に出合えた自分はラッキーだと思います」


どんな車と、どんな時間を?
ジェミニは、いろんな出会いや思い出を引き寄せてくれる
初代ジェミニは、1974年に登場したベレットの後継モデルである。ボディタイプは4ドアと2ドアの2タイプが用意されていた。登場するモデルは初代でも前期モデルで、フロントノーズが内側に入り込んでいる“逆ノーズ型”のデザインが特徴的。対して後期モデルはエクステリアが大きく変更され、一般的な車に見られるノーズ前端が鈍角な“スラントノーズ”になった。
搭載されるエンジンは、1.6L、1.8Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルエンジン。後期型には1.8L DOHCエンジンを搭載した『ZZ』が追加され、スポーティな走りを楽しむキャラクターも追加された。


photo/三木崇徳
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