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【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(後編)
2021/06/21

日産 ラルゴをアメリカンな「VAN」に仕立てる
カスタマイズすることを前提に購入した、コミコミ40万円の日産 ラルゴ ハイウェイスター。総予算が100万円なので、残った60万円がカスタムに充てられる費用ってことになります。
いろいろと考えた結果、アメリカンな「VAN(バン)」をテーマにカスタマイズすることに決定。程よく肩の力を抜いて車と付き合ってる感じが出せそうだし、アウトドアシーンとの相性もばっちり。少々のヤレも「味」として許容できそうなところも、このラルゴに合っているかなと。
ハイエースなんかではいま流行のスタイルではありますけど、ラルゴをベースにしたものはこれまでお目にかかったことがありません。
前編でも書きましたが、カスタム作業は基本的にショップにお願いします。もちろん理想はDIYですが、僕の乏しい整備スキルと性格(飽きっぽい)では、永遠に完成しないと思われ……。


当初はボディを全塗装するつもりだったものの、見積金額は60万円以上。表面だけのお手軽な塗装ならもっと安くあげることも可能でしたが、元のボディの状態がそれほど悪くないので、ここは無理に全塗装する必要はないと判断。オリジナルの雰囲気をなるべく尊重しつつ、リメイクしていくことにしました。
いまとなってみれば、この派手なデカールも当時の味ですしね。ただ、ボンネット部のデカールが傷んでいたので、そこはどうにかしたいところ。

VANっぽさを出すには、エクステリアをなるべく簡素にするのがキモ! ということでまずはエアロとドアバイザーをスパッと撤去! しようと思ったのですが、リアアンダースポイラーとサイドステップはボディに穴を開けて固定されており、パテで穴埋め・塗装が必須。「ハイウェイスター」ってそもそもエアロ付き仕様なのに、大枚はたいてそれを外す矛盾……。

フロントマスクはなるべくシンプルに見えるよう、グリルとミラーを半艶ブラックに塗装する予定。ただし、後期型ラルゴは縦フィン型のグリルで高級感を演出してあって、どうもVANっぽくない。うーん、どうしたもんか。

完成イメージに大きな影響を与えるタイヤ&ホイール。じつはラルゴはここが泣きどころのひとつ。タイヤはフロント195/70 R14、リア215/65 R14と、前後でサイズが異なるうえ、サイズ自体もレア。おまけに、ホイールはいまどきのミニバンではありえない、PCD114.3の4穴というスペック。VANっぽさを追求するなら14インチのままでいきたいところだが、さてどうするか……。
外遊びが似合うVANが完成!
そんなこんなで悩みながら作業を進めること3ヵ月。完成したのがこちら!


カッコ良いかどうかは知りませんが、とにかくイメージが変わったのは間違いなし。シャコタンエアロの印象が強いラルゴが、アメリカンなVAN風に変身だ!(してますよね?)。リップスポイラーやサイドステップを取り去ったことで地上高が少しアップし、タフな雰囲気になりました。

フロントグリルは、横フィン型の前期型グリルをネットオークションで入手して、半艶ブラックに塗装。グリルガードは何と当時の純正アクセサリーで、中古品を何とかゲット。半艶ブラックに塗装し、KCデイライトのフォグランプを装着してみました。ただ、よく確認せずボディが厚いタイプのフォグ注文してしまい、純正グリルガードとのフィッティングに難が……。近日中に薄型のものに交換予定です。


悩みに悩んだホイール選び。結局、Aftermarketホイールではなかなか良いものが見つからず、車体設計を共用するC23型セレナの、純正スチールホイールの中古品を塗装して装着しました。
予算がなかったので、自分でシャシーブラックに塗装。センターキャップは日産の純正品を取り寄せ、こちらもロゴ部分を自分で塗装。といっても、溝の部分に白のクレヨンを塗り込み、はみ出た部分だけ布で拭いて落とすだけの簡単施工。エアガンのディテールアップではお馴染みの方法ですね。
タイヤはBFグッドリッチの「ラジアルT/A」。旧車用として14インチサイズもラインナップされているのがありがたい。ホワイトレターもばっちりキマったぜ。


この時代の日産車ではよくあるワイパーアームの塗装剥げ。メーカーから新品部品を取り寄せることもできましたが、左右で1万円以上もするので自分でマットブラックに塗装。仕上がりはまあまあ上手くいきました。

なんと、ハイウェイスターのデカールはまだメーカーに在庫が有り(!)、傷んでいる部分だけ貼り替え。

古いモータースポーツ系ステッカーをネットオークションで入手。フェンダー付近にまとめて貼っておくとアメ車っぽさがアップ。

フロントシートにはジープ ラングラーなどでお馴染みのアイテム「スミッティビルト」のシートカバーを装着。高いだけあって作りは結構しっかり。オッサンっぽいこの時代の日産車のインテリアが少しだけカジュアルに。

ラルゴのセカンドシートは回転機能が付いており、このように90度だけ動かしてソファにすることも可能なのです。車中泊やキャンプで便利。
完成までにかかった費用は以下のとおり。
・車両代(整備・新規車検2年付き)……40万円
・塗装代(グリル、ドアミラー、グリルガード)……10万5000円
・リアバンパー、ロッカーパネル穴埋め&塗装代……20万円
・エアロ取り外し、デカール貼り付け工賃など……7万2000円
・フォグランプ&グリルガード取り付け、タイヤ交換工賃など……6万4000円
・部品代(タイヤ、ホイール、フォグランプ、デカール、グリルガードなど)……9万円
・アクセサリー(フォグランプ、シートカバー)……5万5000円
・塗料代など(DIY用)……3000円
合計金額:98万9000円

完成した車に乗る満足感はハンパない
いまどき、この金額を出せばベンツやビーエムの中古だって買えますが、こちらは制約はありつつも、自分の創造力をカタチするという、究極のカーライフの片りんを味わえるわけです。
このラルゴで走ってると、すんごく気分がいいですよ。格安中古車に乗ってるなんて劣等感は、みじんもなし。古着屋で安く買ったシャツを上手くコーディネートしたら周囲からホメられまくる嬉しさ、そんな感じですね。
格安中古車の中から「これは」と思う1台を選んで、自分好みの愛車を作る遊び、ぜひいかがでしょう?

ライター
佐藤旅宇
オートバイ専門誌、自転車専門誌の編集部を経てフリーの編集ライターに。乗り物をはじめ、アウトドア、ミニ四駆、子育てなど、様々なメディアで節操なく活動中。古い車の純正カセットオーディオでシティポップを聴きつつドライブするのが何より快感な42歳。webサイト『GoGo-GaGa!』を運営
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