| Kakaku |
『走りのパフォーマンスに優れたスポーティなハイブリッド』 フォルクスワーゲン ゴルフ GTE 2015年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
ゴルフ GTEの新車
新車価格: 469〜484 万円 2015年9月8日発売〜2020年10月販売終了
中古車価格: 118〜179 万円 (3物件) ゴルフ GTE 2015年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > フォルクスワーゲン > ゴルフ GTE 2015年モデル > ベースグレード
プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2016年2月15日 22:04 [905202-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 4 |
| エンジン性能 | 5 |
| 走行性能 | 4 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 4 |
| 価格 | 1 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
![]() |
![]() |
![]() |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
フォルクスワーゲンは現行ゴルフからMQBという開発手法を採用している。これは基本プラットホームを共通化しながら、車種ごとに固定部分と専用化する可変部分を設けるのが特徴だが、それと同時に同じプラットホームを使って、ガソリン車やハイブリッド、電気自動車など、さまざまなクルマを作れるようにしたのも見逃せないポイントである。その特徴を生かして作られたのがプラグインハイブリッド車のゴルフGTEだ。
ゴルフGTEは試乗会の設定がなかったため、フォルクスワーゲングループジャパンから広報車両を個別に借り出して試乗した。
ゴルフGTEのパッケージングはガソリン車のゴルフと変わらない。モーターや制御系の搭載でエンジンルーム内はぎちぎちに詰まっているが、リチウムイオン電池は後席のシート下にうまく搭載することで、居住スペースやラゲッジスペースに影響を与えないパッケージングを実現している。
GTEというネーミングはゴルフのスポーツモデルであるGTIを意識したものだ。GTIではフロントグリルに赤いラインが入り、GTIの赤バッヂが装着されるが、GTEでは青いラインと青いGTEのエンブレムが装着されている。あるいはインテリアにタータンチェックのシート表皮を採用するのもGTIを意識したもので、GTEではカラーが赤ではなく青を基調としている。VWファンならとても良く分かる設定である。
搭載エンジンは1.4LのTSI仕様で、110ps/250N・mの動力性能を発生する。これに80kW/330N・mを発生する電気モーターが6速DSGに内蔵される形で組み合わされている。システムとして出力できるのは150kW/350N・mという数値である。エンジンはガソリン車のハイライン用と同じボア×ストロークを持つ1.4Lだが、チューニングの違いによって動力性能はGTE用のほうがやや上回っている。
駆動用のバッテリーは8.7kWhのリチウムイオン電池を搭載し、外部からの充電によって電気モーターだけで最大で53.1kmの走行が可能。ヨーロッパ車のプラグインハイブリッドらしく、最高で130km/hまでのモーター走行が可能という。
走行モードはこのEモードのほか、エンジンとモーターを効率良く使って走にHVモードがあり、HVモードでのハイブリッド走行ではJC08モード燃費で23.8km/Lを達成している。プリウスなど日本のハイブリッド車には遠く及ばないが、普通に考えたらなかなかの低燃費である。
ゴルフGTEの特徴はGTEモードを持つことだ。テレビCMなどで、“退屈なハイブリッド車はいらない”と強調しているように、GTEモードではダイナミックかつスポーティな走りが得られる。正にGTIをほうふつとさせる走りというか、エンジンとモーターの足し算によって、GTIを上回る加速性能を実現する。0-100km/h加速は7.6秒という俊足ぶりだ。
実際に走らせても、ハイブリッド車らしく静かでスムーズに走り出し、穏やかに走っているとモーターだけでのゼロエミッション走行を続ける。エンジンが始動してハイブリッド走行になるときの変化も、メーターを見ていないと分からないくらいにスムーズである。このあたりは日本のハイブリッド車に匹敵する印象だ。
高速クルージング中にアクセルを緩めると、電池の残量などに応じて時速100kmで走行していてもモーターだけの走行に入る。高速でもEV走行ができるハイブリッド車なのだ。またHVモードの中には積極的に充電するチャージモードの設定もあり、出かけた先でEV走行をしたいときのために途中で電気を貯め込むこともできる。
そしてGTEモードである。センターコンソールのシフトレバーの左側に設けられたGTEボタンを押すと、走りのフィールは一変する。GTEモードでアクセルを踏み込むと、瞬時にトルクが立ち上がる電気モーターを、すぐにエンジンが追い上げてくる感じで豪快な加速が実現される。後ろから背中を押されるようなハイブリッド車とは思えないような加速だ。
もちろん、この状態を続けたら燃費が悪化するのは避けられないから、ふだんはこのような走り方をするべきではないが、退屈な走り方しかできないハイブリッド車ではないことを、GTEモードが主張している。
ゴルフGTEの車両重量はけっこう重くて1580kgもある。ガソリン車のゴルフハイラインが1320kgにとどまるのに比べたら260kgも重い。ゴルフGTIの1390kgとの比較でもざっと200kgも重いのだ。でもGTEモードではそのボディの重さを感じさせることなく、豪快な加速フィールが味わえる。
ふだんは、夜に充電した電気を使って昼間に街中をEV走行するという使い方を基本にして、たまの週末には郊外のワインディングで走りを楽しむ、そんな使い方ができるクルマだ。
ただ、ゴルフGTEの価格は高い。本体価格が何と499万円もする。カーナビや プリクラッシュブレーキなどは標準だが、DCCパッケージやセーフティパッケージ、レザーシートパッケージなどいろいろオプションを装着すると、車両価格は600万円に近づく。最大38万円の補助金が受けられるとはいえ、日本のハイブリッド車に比べると何とも高すぎる価格である。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった24人
「ゴルフ GTE 2015年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2024年4月24日 23:06 | ||
| 2017年11月19日 21:33 | ||
| 2016年11月30日 23:58 | ||
| 2016年9月8日 21:43 | ||
| 2016年6月11日 17:13 | ||
| 2016年2月15日 22:04 |
この車種とよく比較される車種の中古車
-
17〜847万円
-
17〜673万円
-
55〜596万円
-
18〜449万円
-
40〜500万円
-
88〜577万円
-
183〜210万円
-
158〜408万円
-
179〜484万円

















