『新型なのに古い』 ホンダ オデッセイ 2013年モデル あーイーさーイーcarさんのレビュー・評価

【エクステリア】
もっこり
【インテリア】
質素
【エンジン性能】
曖昧な感じ
【走行性能】
上質な感じがしない
【乗り心地】
粗い
【燃費】
普通
【価格】
高い
【総評】
「ミニバンにも走りを」をアピールして世に出た初代オデッセイから５代目となる今回の新型オデッセイ。はっきり言って、もうテイストが古い。

かつてのようなミニバンに「走り」を求めるドライバーが減り、ニーズが縮小傾向であることにホンダは至極無頓着だ。家族とドライバーの両方を満足させるため、スライドドアにすれば売れる、とでも考えたのだろうか？走りにこだわり過ぎ、乗り心地に関してこれほどユーザーに何らかの対策を強いらせておいて、ホンダがあえてスライドドアを選択したことは何だったのだろう？

「走らない」アル・ヴェルが売れ続け、走りが自慢のオデッセイの売り上げが散々たる現実は、もうそんな二兎を追う中途半端な車に、ユーザーが振り向かなくなった事を表している。

今時の車は大体、安全に走り、普通に曲がり、ちゃんと止まる。レーサーでない一般ドライバーの求める車はそれで良い。多くのドライバーは、高速コーナーを飛ばさないし峠を攻めない。走りに何かを求めない、そういう大多数の一般ドライバーが、走り意外の何を基準に車を選ぶのか？ホンダはそれを考えない。

オデッセイとエリシオンを統合させたことで血統が薄まって曖昧な存在になってしまい、もはやオデッセイのブランド力はか弱いものになった。恐らく、６代目は無いだろう。今後ホンダには、全く新しいカテゴリーを見つけ出し、斬新なコンセプトを持ったワクワクするような楽しい車を生み出してもらいたい、と願っている。